バックカントリーを初めてしばらくの間は、安全管理はガイドさんやグループリーダーに任せ、おんぶにだっこ状態の方もいらっしゃるかも。
ビーコン、ショベル、プローブのアバランチギア3点はもちろん携行するのが当たり前ですが、その他に持っておくと良いものをご紹介します。
- スキーバンド
- スリング
- カラビナ
これらはかさばらず、重くなく、値段もそんなに高くないのにアクシデントの際にとても重宝します。
行動時間の短いツアーやガイドツアーに参加する際にも持っていくのがおすすめ。
アバランチギアの次にさっと揃えちゃってくださいという非常にコストパフォーマンスに優れたリスク管理アイテムです。
スキーバンド
何かと重宝するアイテム。
ガイドさんや、ベテランの人がポールに巻いたりバックパックにつけているのを見たことがある人も多いはず。
それもそのはず色んな場面で活躍するからです。
【G3】スキーバンド 40cm
【G3】スキーバンド 50cm
【G3】スキーバンド 65cm
スキーやスプリットボードをまとめる
スキーやスプリットボードを持って歩く際にしばってないとバラバラになって持ちにくい。スキーヤーなら常識のスキーバンドもスプリットボーダーには使ってない人もいるのでは?
バックパックにAフレーム方式で固定する際にも重宝します。
応急処置
- シールが板にくっつかなくなっちゃった!
- バインディングのストラップがとれちゃった!
- ブーツの底がはがれちゃった!
- ブーツのひもがちぎれちゃった!
などの際に、スキーバンドがあればサクっとしばって応急処置完了!非常に素早く対応できます。
万が一骨が折れた時なども、添え木をしてスキーバンドで固定することなどもできます。
長さは色々種類がありますが、汎用的な50cmを1本と、大は小を兼ねるで65cmを一本の計2本を左右のポールに巻いて携行するのがおすすめです。
ガイドさんなら5本程度かそれ以上は常に携行している方が多いようです。
長さで色分けしておくと一目で長さがわかります。
スリング
スリングとは、クライミング用品で輪の形状をしたヒモです。
テープを縫い合わせたクライミング用のスリングであれば長さ60cm、120cm、180cmなどがマムートなどのクライミング用品のメーカーで製造販売されています。
ロープやウェビングを使って自作することもできます。
スリングもガイドツアーならガイドさんが5本程度かそれ以上は携行している方が多いようです。
色々な用途に使え非常に使い勝手の良いスリングは、参加者あるいはプライベートでもメンバー全員がそれぞれが数本づつ持っていくだけで非常時の対応が格段にスムーズになる可能性がとても高いアイテムです。
以下で使い方をご紹介します。
あくまで補助的な方法なので大きな荷重がかかる場合には、適した道具と技術が必要ですが、積極的に使うことでよりリスクを抑えて行動できます。
しばる。つなぐ。
単純にヒモとして何かをしばることができます。
何本かつなげば簡易的なロープ代わりにも。バックカントリーでは穴に落ちちゃったなんてことはよく聞く話ですが、そんなときスリングをつないで上から垂らして引っ張ってあげるだけでも何も無い時に比べて随分と楽にレスキューできる場合があるでしょう。
また、ちょっとした高低差を移動する際にも、板やバックパックなどの大物をスリングにつなぎ、自分だけ先に登って後から荷物を引っ張り上げるとか、先に荷物だけ降ろしておいて後から自分も降りるなどするととても楽に移動できることがあります。
ピッケルの携行のホルダーとして
リーシュコード代わりや、両手を使いたい時の簡易的なホルダーとして使えます。
ハーネス
長さ120cmから150cmのスリングを使って簡易ハーネスを作ることができます。
細い幅のものは身体にくいこんで痛いので、幅の太いスリングがおすすめ。
アンカー
レスキューシステムを組んだり、ロープを垂らすときのアンカーにもなり得ます。スリングをガースヒッチで木に巻きつければあっという間にアンカーがとれます。
誰かをレスキューするときの自分自身の安全確保にも使えます。
プルージック
細引きで作ったロープスリングや、細い幅のクライミング用テープスリングでプルージックやフリクションノットを作って、懸垂下降のバックアップやレスキューシステムのブレーキになります。とても軽くて安いので使い方がわからなくてもとりあえず一つバックパックにいれておくと良いです。
使えるスリング:細引きスリング30cm(テープスリング120cm)
カラビナ
スリングを使いこなすためには、カラビナも必要です。ハーネスを作る、アンカーをとる、プルージックを使うなどの時にいります。
とりあえず使い方がわからない方が、ひとつだけでも持つならばHMSロック付きカラビナがおすすめ。
その他にはオーバル型×1、ロックなしのD型など用途にあわせて異なる形状のカラビナがあります。
これらはもちろんロープワークなどの技術がなければ使えませんが、グループ内のメンバーそれぞれが持っていればより多くの数量を使うことができグループとしての対応の幅が広がります。
自分自身や仲間の安全管理、バックカントリーを楽しむ以上は初心者だからといってひとまかせにせず少しづつでも知識や技術を身につけていきましょう。
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