こちらは2015/16シーズンに作成した記事ですが、2016/17シーズンも各社大きなシステム変更があるような新製品の発売はありませんのでほぼ最新情報としてご参考にして頂けると思います。 (2016/10/31)
スプリットボード始めるぞ!ってなった時に、板とシール(スキン)がいるのは大体すぐわかると思うのですが、
バインディングってどうすればよいの??
ってなるのがよくあるパターンだと思います。
ここでは、スプリットボード用のバインディングの仕組みと当店で取り扱いのある各メーカーのモデルをご案内します。
目次
スプリットボードバインディングの仕組み
各メーカーのバインディングの紹介
*2015年11月時点での情報です。
スプリットボードバインディングの仕組み
まずはスプリットボードのバインディングの仕組みをご紹介します。
スプリットボードでは、モードチェンジが素早く行えるように、バインディング本体を板に直接ネジ止めをしないでインターフェイスを使って板と接続するのが一般的です。
モードチェンジとは?
ライドモード(板がくっついた状態。主に滑るときのモード。)、あるいはツアーモード(板が分割された状態。主に歩くときのモード。)から、もう一方のモードへ変身させること。バインディングの取付位置がそれぞれのモードでで異なります。
バインディング本体
バインディング本体は、スプリットボード用バインディングを使用する場合と普通のスノーボード用バインディングを流用する場合があります。
いずれの場合も、それぞれに適合するインターフェイスなどが必要となります。
スプリットボード用のバインディングを使用する。
おすすめはやはりスプリットボード用に開発されたバインディング。各メーカーより、改善を重ねた新しいシステムやモデルがどんどんとリリースされています。
以下は、スプリットボード用のバインディングをつくっているメーカーの一部です。
- karakoram(カラコラム)
- Spark R&D(スパークR&D)
- K2(ケーツー)
- Plum(プルーム)
普通のバインディングを流用する。
VOILE(ボレー)のスライダートラック利用すると、一般的なスノーボードのソフトブーツ用の4つ穴のバインディングのほとんどが使えます。
インターフェイス
スプリットボードではバインディングと切っても切れない関係、そして非常に重要な役割をはたすのがインターフェイス。
インターフェイスとは板側に取り付ける部品で、バインディングとの接続部分になります。
したがって、使用するバインディングによって、必要となるインターフェイスも異なります。
インターフェイス取り付け用のビス穴の位置は規格化されており、既製品のスプリットボードにはこのインターフェイス取付用のインビスが予めインサートされています。
ただし、穴位置の精度が低いボードメーカーもあり、バインディングの種類によっては取付ができない場合もあるので注意が必要です。
インターフェイスの構成
ライドモード: 板がくっついた状態(主に滑るとき)にバインディングとの接続部分になる部品
スキーモード(ツアーモード、ツーリングモード): 板を分割した状態(主に歩くとき)にバインディングとの接続部分になる部品
インターフェイスの汎用性
インターフェイスは特定のバインディングにしか使えないタイプ(karakoram、PLUMなど)と、いくつかのバインディングで使えるタイプ(VOILE)があります。
例えばVOLIEのライドモードのインターフェイスは以下のシステムのバインディングが使えます。
- VOILE
- SPARK R&D(PIN、Tesla、Tesla T1)
- K2のKWICKER
また、バインディングのモデルによって、
- 全てのインターフェイスが付属する場合(Karakoram、PLUMなど)
- ツアーモード用のインターフェイスしか付属せず、ライドモード用のインターフェイスを購入しなければならない場合(Spark R&D Tesla T1など)
- ツアーモード用のトウ側のインターフェイスしか付属せず、ヒール側のインターフェイスとライドモード用のインターフェイスを購入しなければならない場合(K2 KWICKER)
などがあり、この辺りが初心者の方を混乱させている要因かなと思います。
購入時の注意事項
メーカーやシステムによって、バインディング本体の他にもインターフェイスなどの購入が別途必要となる場合があります。
スプリットボードのバインディング選びで困ったらお気軽にご相談ください。
★お問い合わせもお気軽にどうぞ!
お問い合わせフォーム
mail:shop@outdoorgear.jp
各メーカーのバインディングの紹介
各メーカーから発売されていて、当店で取り扱いのあるバインディングの一部を紹介します。
- Spark R&D(Tesla T1)
- karakoram(PRIME)
- K2(KWICKER)
- VOILE(スライダートラック)
- PLUM
Spark R&D TESLA T1
TESLA T1は進化を続けるSpark R&D(スパーク R&D)の最新モデルです。
強度とレスポンス重視のSURGE、軽量化重視のARCの2モデルあります。
*Magneto、AfterBurner、Blaze、Burnerなどは、スパークの旧システムです。
ヒールリフターのワイヤーがバインディング本体側についているのが他のメーカーにはない大きな特徴で、ヒールリフターとクランポンを併用してもクランポンがきいてくれるのは、他のスプリットボードバインディングにはないツアーモード時のけっこう大きなメリットかなと思います。
Good!
・素早くモードチェンジできる。
・ヒールロックができる。*パーツ別売
・ハイバックが大きく後ろへ倒れるため、ツアーモードでの歩行やスケーティングがしやすい。
・ヒールリフターを使用している時でもクランポンがよくきく。
Not so good..
・比較的高価
SURGE
頑丈で硬くパワフル。
昨年までのAfterBurnerを更新したT1バーション。
硬目のベースプレート設計、硬い新しいRIP’N’FLIPハイバック採用し、かつ太いアンクル&トゥーストラップにより高いホールド性を実現。
あらゆる過酷な雪条件でもより優れた操作性を導く。
より大きく、攻めるライダーにおススメ。バックカントリーライディングに効果的なサポートをする。
サイズ:S、M、L
カラー:Cinder、Black、BlueGreen
重量:1,496g(Mサイズ)
定価65,000円 → スピリットプライス
インターフェイスなど
バインディングを購入するとツアーモードのインターフェイスは付属しています。
・ライドモードのインターフェイスは別途購入が必要となります。
【Spark R&D】Pucks or 【VOILE】CANTED PUCKS
・ヒールロック及びクランポンをご利用になる場合には、別途購入が必要です。
【SPARK R&D】T1 HEEL LOCKER、【SPARK R&D】IBEX CRAMPON
ARC
軽量、パウダー、ツアーを追求。
昨年までのMagnetoを更新したT1バージョン。
ベースプレートは強度とパフォーマンス性を維持したまま軽量化し、バインディングをつけたままパックの調節が可能。
新しいRIP’N’FLIPハイバックのソフトを装備し操作性抜群。
必要最低限のストラップで軽量化を徹底。
片足675gとMagnetoよりも10%軽量化。
サイズ:S、M、L
カラー:Slate、Magma、Black
重量:1,350g(Mサイズ)
定価60,000円 → スピリットプライス
インターフェイスなど
バインディングを購入するとツアーモードのインターフェイスは付属しています。
・ライドモードのインターフェイスは別途購入が必要となります。
【Spark R&D】Pucks or 【VOILE】CANTED PUCKS
・ヒールロック及びクランポンをご利用になる場合には、別途購入が必要です。
【SPARK R&D】T1 HEEL LOCKER、【SPARK R&D】IBEX CRAMPON
karakoram PRIME
かのジェレミー・ジョーンズ先生も使用するkarakoram(カラコラム)のPRIMEシリーズ。
板とバインディングがガッチリと接合されるのが大きな特徴です。
Good!
・素早くモードチェンジできる。
・ヒールロックができる。別売パーツ不要。
・ハイバックが大きく後ろへ倒れるため、ツアーモードでの歩行やスケーティングがしやすい。
Not so good..
・とても高価
・重め。個体によってカタログスペック値よりも重いことも。
・インターフェイスが重い。
PRIMEシリーズの各モデル
4種のモデルがあります。
・PRIMEカーボン *1,350g 定価143,000円
・PRIME SL *1,350g 定価128,000円
・PRIMEストレートライン *1,570g 定価130,000円
・PRIME1 *1,600g
→ スピリットプライス
*メーカーウェブ記載の重量(Mサイズ)です。個体差があるとのことです。
インターフェイスなど
・全てのモデルともバインディングを購入すれば、ヒールロックのパーツも含め全てのインターフェイスが付属しています。
・クランポンは別売りです。【karakoram】CRAMPONS
K2 KWICKER
他とは一線を画したステップインタイプのバインディング。
シンプルでとにかく素早くモードチェンジできるのが特徴です。
個人的にはスプリットボード初心者におすすめのシステムです。
Good!
・モードチェンジがとても早い
・軽い。
・ハイバックがなく、ツアーモードでの歩行やスケーティングがしやすい。
Not so good..
・専用のブーツが必要
・ヒールロックができない
KWICKER BC BINDING
Kwickerのバインディングはこのモデルのみです。サイズもありません。
K2の板とセットで使っている人が多いように思いますが、どのスプリットボードでも使えます。
僕自身もJONESの板との組み合わせで使っています。
KWICKER BCバインディング 定価34,000円
→ スピリットプライス
インターフェイスなど
バインディングを購入するとツアーモードのつま先側のインターフェイスは付属しています。
・ツアーモードのヒール側のインターフェイス(ヒールライザー)とライドモードのインターフェイスは別途購入が必要となります。
【VOILE】ユニーバーサルキット 定価15,800円
・専用クランポンも別売です。
【K2】Kwicker クランポン 定価10,000円
・また、KWICKERシステムに対応した専用のブーツが必要です。
KWICKER 対応ブーツ
・【K2】コンパス、【K2】スターク、【K2】アロー
VOILE スライダートラック
こちらは、バインディング本体を含まないバインディング取付用の金具です。
スライダートラックに一般的なスノーボード用のバインディングをネジ止めして、VOILEのインターフェースとセットで使います。
一番手っ取り早くて、予算も少なくて済みますのでとりあえず低予算ではじめたいという方におすすめです。
ただし、もっと使い勝手が良くのりあじにも優れたバインディングが他のメーカーからどんどんリリースされているため、スプリットボードを続けていくとほぼ間違いなく機能性に優れたバインディングが欲しくなると思います。そういった方には他メーカーのモデルがおすすめです。
すでにこれでスプリットボードをしているという方や、まずはこれでスプリットボードを始めるという方はバインディング買い替えの際には下取りしますのでお気軽にお問合せください。
お問い合わせフォーム
mail:shop@outdoorgear.jp
Good!
・安い。
・好みのバインディングが使える。
Not so good..
・モードチェンジに時間がかかる。
・ヒールロックができない
・重い。
・バインディングが板より約16mm高い位置につく。
*板からブーツまでの高さ = 16mm + バインディングの底面の厚さ
参考ムービー
PLUM
【PLUM】FEYAN(フィーヤン)定価120,000円(税抜)
当店でもお取り寄せ可能ですが、展示会で見たことがある程度なので詳細や使い勝手などはご案内できません。とりあえず動画です。
まとめ
スプリットボードのバインディングは、まだまだ発展途上の段階にあり、各メーカーから毎年新しいシステムが発表されるなどして初心者の方にはややこしいことも多いかもしれません。
当店には、こちらでご紹介した各メーカーのバインディングのデモ機があります。実物をみてもらうのが、一番わかりやすいと思うのでぜひ実物を見にいらしてください。
自分自身で実際に使用しているモデルが多いので、フィールドに持って行ってしまっている場合もありますので、ご来店の際には事前にご連絡を頂ければ幸いです。
スプリットボードのバインディング選びで困ったらお気軽にご相談ください。
★お問い合わせもお気軽にどうぞ!
お問い合わせフォーム
mail:shop@outdoorgear.jp