サロモンの大人気モデルHPS-TAKA。そのスプリットモデルである、HPS-TAKA SPLIT2.0について、
『スプリットボードとしてどうなの?』
という視点でご紹介いたします。
History
そもそもHPS-TAKAは、中井孝治さんプロデュースの高い人気を誇る Salomon のバックカントリーボード。
そのHPS-TAKAがスプリット化され、HPS-TAKAスプリットが初めて発売されたのは2020年。
その後2022/23モデルより改良が加えられた2.0にアップデートされ現在に至っています。
スプリットボードとしてどう?
では、ここからは『スプリットボードとしてどう?』という視点でチェックしていきます。
滑走性能
スプリットボードとして求められる滑走性能は、パウダーでの浮力、そして硬い雪を含めたあらゆるコンディションでも安心して滑れること。
もともとがバックカントリーとして作られた板なのでスプリットボーディングにとても適しています。
登攀性能
スプリットボード選択の際に軽視されがちな登攀性能。初心者の中にはその重要さに気が付いていない方が多くいらっしゃいます。
まず、重量。単純に人力で長い時間をかけて高い場所に登るわけですから、ギアの重量は非常に重要です。行動時間が長いほど、スプリットボードの重量がじわじわとダメージを蓄積させます。
HPS-TAKA SPLITについては、Ver. 2.0よりノーズ部分にハニカムとコルクを使用した素材が採用され初期モデルよりも軽量化されています。
ノーズに少し幅があり、強めのロッカーがついた形状はパウダー滑走時の浮力はもちろん、ツアーモードでの登攀の際にも威力を発揮します。
深い雪をラッセルして歩く際にも、ノーズの浮力が大きな助けとなってくれるでしょう。
インターフェイス取り付け穴
ごくごく一般的。VOILE規格採用です。以下のブランドを含めたほぼ全てのメーカーのスプリットボード用バインディングが使用できます。
- Spark R&D
- karakoram
- Voile
- Plum
- Union
- K2
- Burton
- Nitro
大手ブランドなので穴位置の精度も全く問題がないはずです。万が一不具合があればメーカーがきちんと対応してくれます。
※ガレージブランド製の板の穴位置の精度が悪く、特定のブランドのバインディングしか付けられないということが以前ありました。サロモンならそういった心配は不要です。
ノーズ/テール クリップ
ノーズクリップとテールクリップはごく一般的なタイプ。
板をぎゅっと引き付けて締め付けるようなタイプではないため、使用を重ねるとゆるくなる可能性があります。
ポイントはねじ止め式であること、ドライバーを使用して着脱ができるので簡単に交換またはアップグレードできます。
チューンナップの際ににも取り外して作業ができ、簡単に元に戻せます。
※リベット止めされているタイプは、クリップの着脱する際ドリルで削ったりリベットを打ち直すなどのかなりの手間がかかります。
チューンナップ業者への依頼の際、クリップがついたままの作業を嫌がられる場合もありますが、ねじ止め式なら問題ありません。
取り付け部はインビスではなく、スルーホール(貫通穴)仕様。
コストパフォーマンスに優れますが、見た目の美しさではインビス仕様に対してやや劣ります。
最初から締め付けるタイプのクリップが使われている高級な板もありますが、HPS-TAKAスプリットについては初期費用が抑えられ、かつ必要な方のみ簡単にアップグレードができるためコスパに優れていると言えるでしょう。
スプリットフック
2か所のフックには、Plum製を採用。2枚の板をしっかりと繋いではいるものの、左右から締め付けるタイプと比較した場合にはやはり多少の遊びがでます。
こちらも取り付け部はインビス式ではなくスルーホール(貫通穴)仕様。ねじ止め式。(六角レンチ)
フックについても、クリップと同様に初期費用が抑えられ、かつ必要な方のみ簡単にアップグレードができるコスパに優れた仕様です。
インナーエッジ
ストレートタイプ、金属製。一般的な仕様です。
大手ブランドということもあり心配無用のしっかりした作りです。
クライミングスキン
特筆すべきは専用クライミングスキン(シール)がセットされていること。
たくさんのメリットがあります。
- 専用穴を使用して取り付けるため着脱が用意
- クライミングスキンのカット不要
- コネクターの取り付け加工不要
- 初心者でも取り扱いがしやすいポモカ製
- 着脱を容易にするソックスタイプのバッグ付き
専用穴に取り付けるタイプのため、ライドモードのままクライミングスキンを取り付けることもできます。モードチェンジ、シートラ、運搬時の選択肢が増えます。
カット不要、コネクターの取り付け不要、クライミングスキンに係る面倒な作業は一切ありません。買ってすぐに使えます。
製造はクライミングスキン大手ブランドのPOMOCA(ポモカ)。K2やJONESなどの多くのメーカーの純正クライミングスキンにも採用されています。グリップ性能とスライド性能のバランスにすぐれたクライミングスキンです。
グルーは、粘着力がやや弱い反面シール装着時の取り扱いがしやすいと言え、グルー面同士の貼り付けもできます。比較的薄くて軽量で携行もしやすいです。
まとめ
【SALOMON】HPS-TAKA SPLIT2.0 スプリットボードという視点でもとても秀逸です!
特にこれからスプリットボードを始めたい方にとてもおすすめできるスプリットボードと言えますのでご検討してみてはいかがでしょうか?
また、単純に滑り心地を大変気に入って乗っているスノボーダーもたくさんいます。すでにスプリットボードをしている方もぜひ!
お問い合わせフォーム
バックカントリー、スプリットボーディングに関するお問い合わせはお気軽にどうぞ。