BCバックパック×3つ比べてみた。初心者?ベテラン?最適サイズは?

店頭にあるバックカントリー用バックパック3モデルを比べて機能を確認してみます。

比較するのはこの3つ。

  • 【Mammut】Nirvana 25L
  • 【Mammut】Nirvana 30L
  • 【JONES】DSCNT 32L

スキーヤー、スプリットボーダー、スノーボーダーが使用する場合や、初心者向きなのか経験者向きなのかを確認してみましょう。

1.ショルダーベルト・ウエストベルト・フレーム

背負い心地や体への負担を左右する各ベルトのクッション性や調整機能、フレーム有無を確認しました。

調整機能は多い方がより体へとフィットさせることができるため負担を減らせます。その反面、手間が増える。
使いこなせるベテランであればアドバンテージを出しやすいと思います。
初心者、使用頻度の少ない方、短い距離や時間での使用なら、調整機能は最低限の方がすっきりとして使いやすいかも。

インナーフレームがあるモデルはハイク時の体への負担を軽減し、滑走時には一体感が出て背中が気になりにくい。

ショルダー
ベルト
チェスト
ハーネス
ウエスト
ベルト
フレーム
Nirvana 25L
※ポケットなし
×
Nirvana 30L
※ロードリフターあり

※取り外し可
DSCNT 32L
※ロードリフターあり

※コンプレッションベルトあり
※ギアループあり

Nirvana 25L

ショルダーベルト: パッドは薄目、調整ベルト付き。高さ調整可能でレスキューホイッスルが付いたチェストハーネス付き。ロードリフターなし。

ウエストベルト: クッション性あり。ポケットなし。

バックパネル: クッション性高め。

インナーフレーム: なし

Nirvana 30L

ショルダーベルト: パッドは厚め、調整ベルト付き。高さ調整可能でレスキューホイッスルが付いたチェストハーネス付き。ロードリフターあり。

ウエストベルト: クッション性あり。ポケットあり。ギアループな。取り外し可能。

バックパネル: クッション性高め。

インナーフレーム: アルミ製インナーフレーム内蔵。

DSCNT 32L

ショルダーベルト: パッドはやや薄目、調整ベルト付き。高さ調整可能でレスキューホイッスルが付いたチェストハーネス付き。ロードリフター付き。

ウエストベルト: クッション性あり。ポケットあり。ギアループあり

バックパネル: 防水性高め。

インナーフレーム: アルミ製インナーフレーム内蔵。取り外し可能。

2.板固定方式

次にチェックしておきたいポイントが、どうやって板を固定できるかです。

スノーボーダーであればスノーボードキャリー必須。

スキーヤー、スプリットボーダーの場合、標高の低い山や短時間のハイクなら板をバックパックに固定して運ぶ機会は少ないかもしれないですが、標高の高い山や長距離移動の際には板の固定が必要となります。

スノーボード縦固定


スノーボーダーに必須。まれに横向きに固定するタイプもありますがおすすめしません。
スキーヤーには不要。
スプリットボーダーにとってはなくても困ることはないが、あれば行動時の選択肢が一つ増える。

ストラップ類に補強パッドがあるかもチェックしましょう。ベルトを板のエッジから守り、固定時の安定性も増します。
”安物”の場合ベルトだけのことも多く板のエッジによってベルトが損傷したり、強い負荷がかかった時や、使用を重ねることによってベルトが付け根からちぎれることもあるため注意が必要です。

ダイアゴナル

板をバックパック背面に斜めに固定する方式。重心が体から離れるためやや不安定ですが、素早く固定できるため短距離の運搬には向いています。
スノーボーダーには不要。

サイドキャリー

バックパックの両サイドにスキーあるいはスプリットボードを固定する方式。
ダイアゴナルと比較して体に近いところに重心があるため歩きやすい。板の上部をベルトなどでとめるとAフレーム方式となりより安定する。
長距離移動での体への負担が軽く、標高の高い山や春のBCなど、板を脱いで長時間歩くような場面でアドバンテージとなります。

スノーボードダイアゴナルサイド
Nirvana 25L×
Nirvana 30L
※専用ベルト有り
DSCNT 32L

Nirvana 25L

スノーボードの縦固定、スキーやスプリットボードのダイアゴナル固定が可能。
スノーボードキャリーのベルトには、上下に幅広のエッジガードが付く。
サイドキャリーなし。

Nirvana 30L

スノーボード(縦)固定、スキーやスプリットボードのダイアゴナル固定、サイドキャリーのすべての方法で板を固定可能。
スノーボードキャリー(縦)のベルトには、上下に幅広のエッジガードが付く。
サイドキャリーは調整幅が広く、太い板にもラクラク対応。細めのスキー板ならループを使ってより素早く固定できる

DSCNT 32L

スノーボードキャリー(縦)のベルトには、上下に幅広のエッジガードが付く。
サイドキャリーは調整幅が広く、太い板にもラクラク対応
ダイアゴナル固定用の専用ベルトはなく、スノーボードキャリーと併用。

3.アバランチギア収納スペース

アバランチギアのスペースが狭いと、ショベルやプローブの長さによって収納できないことも。
容量が大きいとシールなどを入れておくことも可能。

左から順にNirvana 25L、Nirvana 30L、DSCNT 32L
広さ整頓出し入れ
Nirvana 25L
スリーブ×2

ダブルジッパー
サイドアクセス
Nirvana 30L
スリーブ×2

ダブルジッパー
DSCNT 32L

スリーブ×2
コードロック

ダブルジッパー
サイドアクセス

Nirvana 25L

縦長45cm×横幅25cm程度。
十分広い。プラスアルファ(シールなど)の収納可。
スリーブ×2搭載
ダブルジッパー、開口部がサイドに大きく開き使い勝手抜群。

Nirvana 30L

縦長48cm×横幅25cm程度。
十分広い。プラスアルファ(シールなど)の収納可。
スリーブ×2搭載
ダブルジッパー

DSCNT 32L

縦長55cm×横幅30cm程度。
かなり広い。プラスアルファ(シールなど)の収納可。小型シャベルならシャフトとブレードを取り付けたままでも収納可能。
スリーブ×2搭載
ダブルジッパー、開口部がサイドに大きく開き使い勝手抜群。

付加収納機能

小物類や専用スペースが多いと収納物が多くてもバックパック内を整頓しやすく、出し入れがしやすい。小物の紛失防止にもなる。

半面、初心者や使用頻度の少ない方にとっては何をどこに入れたか把握しにく、内容物の出し入れにかえって時間がかかってしまうことも。

背面アクセスゴーグル
ハイドレーション
ピッケル
小物入れ
Nirvana 25L
Nirvana 30L×
DSCNT 32L

Nirvana 25L

背面アクセス可。
ゴーグルポケット(フリースインナー)、ハイドレーションスリーブ、ピッケルホルダー。

シンプルで使いやすい。初心者や使用頻度の少ない方、あるいはベテランでも短い距離や時間での使用におすすめ。

Nirvana 30L

背面アクセス不可。
ゴーグルポケット(大き目。フリースインナー)、ハイドレーションスリーブ、ピッケルホルダー。
ヒップベルトのポケット、上部小物入れ、内部小物入れ(キーループ付き)
ヘルメットホルダー(ホルダー半固定収納式)

DSCNT 32L

背面アクセス可。
ゴーグルポケット(フリースインナー)、ハイドレーションスリーブ、ピッケルホルダー。
ヒップベルトのポケット、内部メッシュポケット、内部小物入れ(キーループ付き)
ヘルメットホルダー(ホルダー半固定収納式)ヘルメット固定方法は2通り可能。

DSCNT 32L ヒップベルトには左右ともに大きめのポケット装備、スマホやカメラ、携行食などの収納に使いやすい。

その他

3つのモデルともにジッパーやバックルには、グローブをしたままでも操作しやすいものが使用されている。
加えて、マムートの2モデルについてアバランチギアのジッパーつまみが大き目で目立つ色になっていたり、場所によっては大型でリング状のつまみを使用していたり、さらにはベルト調整部がロック可能でゆるみを防止しているなど、様々な配慮がされ細部にまで配慮がゆき届いた仕様となっている。

Nirvana 25L、30L

・グローブをしたままでも操作しやすいジッパーやバックル
・雪詰まりのしにくいバックル
・アバランチギア収納スペース開口部ジッパーが大き目で視認性が高い色を使用している。
・メイン収納スペースのジッパーにリング状のつまみを使用している。
・スノーボードキャリーの調整ベルトにロック機能あり

Nrivana アバランチギアのジッパーには目立つ色のつまみ。全てのジッパーがグローブをしたままでも操作しやすいよう工夫されている。

DSCNT 32L

・グローブをしたままでも操作しやすいジッパーやバックル
・雪詰まりのしにくいバックル

まとめ

結論から言うと、今回比較した3つのモデルともに必要十分な機能を持っており、基本的にはどれもバックカントリー初心者の方におすすめです。

バックカントリーの楽しみ方によってそれぞれのモデルをお選びください。

ライトユーザー

短めの距離のハイクのツアーを中心に年に数回のバックカントリーを楽しむなら、マムートのニルヴァナ25Lがおすすめ。
1dayツアーに使える容量があって、丈夫で細部まで行き届いており自信を持っておすすめできるバックパックです。
仮にベテランになって容量の大きなサイズを購入した場合でも、ライトツアー用として使い分けができ末長く活躍してくれるでしょう。

ヘビーユーザー

バックカントリー経験豊富なベテランや、初心者でも長い距離のハイクや標高の高い山でのバックカントリーにもチャレンジするぞと鼻息の荒い方におすすめできるのは、容量がやや大きめのニルヴァナ30LとジョーンズのDSCNT32L

特にスノーボーダーには、背面アクセスできるDSCNT32Lがおすすめ。

スキーヤーならサイドキャリーとダイアゴナルのどちらでも板を固定できるニルヴァナ30Lが魅力的。

スプリットボーダーならどちらも魅力的。
過去のツアーを思い出しながら、あるいはどんな使い方になるのかを想定しながら、より自分にとって必要な機能を備えたモデルを選びましょう。

※JONESファンは問答無用で、DSCNT一択です(笑)

オンラインストア

各モデルの価格や仕様詳細はオンラインストアでご確認いただけますのでよろしければご覧ください。

【Mammut】Nirvana 25L

すっきりシンプルで使いやすい。
短めの距離のハイクを中心に年に数回のバックカントリーを楽しむつもりの初心者の方にとてもおすすめ!
ベテランのライトツアー用セカンドチョイスとしてもグッド。

【マムート】ニルヴァナ 25L 定価26,400円(税込) → Spirit Price

【Mammut】Nirvana 30L

Nirvana 25Lよりも容量が大きいだけではありません。
より長時間のハイクでも負担が軽減されるようアップグレードされています。

  • インナーフレームあり
  • ロードリフター付きショルダーベルト
  • サイドキャリーあり、Aフレーム固定可能
  • ポケットなどの収納性も充実

【マムート】ニルヴァナ 30L 定価30,800円(税込) → Spirit Price

白馬・唐松岳

【JONES】DSCNT 32L

【ジョーンズ】DSCNT 32L 定価39,600円(税込) → Spirit Price

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