ゾンビモデル!?【JONES】HOVERCRAFTに深掘りパンチ 13年の壁突破!

ビッグマウンテンライダー、ジェレミー・ジョーンズによって作られた【JONES SNOWBOARDS】
2010年の初年度からラインナップされていたのがスプリットボードのSOLUTION(ソリューション)に加えた以下のスノーボード3モデル

  • FLAGSHIP(フラッグシップ)
  • HOVERCRAFT(ホヴァークラフト)
  • MOUNTAIN TWIN(マウンテンツイン)
JONESスノーボードの歴史は2010−11シーズンから始まった。

その中でも13年間モデルチェンジがされなかったゾンビモデル!?『HOVERCRFT(ホバークラフト)』について深掘り!

最初に結論

パウダー性能のみを求めるならば他にたくさん選択肢があります。
HOVERCRAFTを浮力だけで選ぶならばおすすめはしません。

この板が作られた目的は?

ディレクショナルキャンバー、大きなサイドカーブ、かためのフレックス、マグネトラクション、これらのプロフィールが意味するものは一体何でしょう?

HOVERCRAFTが世界中から長年わたって愛されてきた理由、デザインをしたジェレミー・ジョーンズの意図は何かを探ってみます。

2010年販売開始

まずは初年度(2010−11)モデルがこちら

サイズは156cmのみ。
156cmでありながらエッジ有効長が1180mm、サイドカットは9.3mが意味するものは?

2010−11シーズンに、156cmのワンサイズで販売開始

以下の動画の中で、ジェレミー・ジョーンズが開発当時を振り返って語っています。

『この短さにできるだけの性能を詰め込みたかった。
この板にはとても長いサイドカット、レースボードのようなテールとブランテッドノーズを持たせた。156cmの長さで従来の165cmの板と同様のパウダー性能を持つ板になった。実際にボリュームテストを行った結果、従来の167cmの板と同等の浮力を持っていた。』

当初は、短い板にできるだけ浮力を持たせたいというのが開発の意図だったようです。
ただ、ジョーンズのデザインがもたらしたのはパウダーでの浮力だけではありませんでした。

『硬い雪を滑ったときにも驚くほど良くて、今ではこの板がオールコンディションフリーライドとして知られている。特にこの短さはツーリングで威力を発揮する。デナリグランドティトンでもこの板に乗った。キックターンが驚くほどしやすくてコンディションを選ばない。』

参考動画

Jeremy Jones Takes a Little Trip to Denali(デナリ)

The Grand Teton(グランドティトン)with ブライアン・イグチ

HOVERCRAFTの特徴

Ideal for Pow Slashing, Crud Busting and tree slaloming
パウダーを切りつけ、荒れた雪面を制覇し、木をスラロームする

ゆるい斜面の深い雪でも楽しめる浮力をもちながら、全長が短くウエスト幅が広いにも関わらずコンディンションを左右されずスピード出してかっとばして滑るフリーライディングにもうってつけ。

かつてアラスカの急斜面を下へ下へとかっとばして滑っていたジョーンズ先生が作った、ただのパウダーボードではないオールコンディションボード ”バックカントリーレーサー” がホバークラフトです。

ちなみに、ジョーンズ先生がゲレンデでこの板に乗る時は、前足+30度、後ろ足+15度で乗るそうです。

こんな人におすすめ

パウダーでよく浮いてくれ、雪面が荒れた後や硬い雪でもスピードを出してかっとばして滑りたいというフリーライド嗜好のスノーボーダーにおすすめ。
また、幅が広めなので足のサイズが大きくドラグしやすいスノーボーダーにもおすすめです。

岐阜・大日ヶ岳バックカントリー
HOVERCRAFT@岐阜・大日ヶ岳バックカントリー

Mind Expanderとの比較

パウダーボードが欲しいと思っている方に比較検討して欲しいのが、同じジョーンズならマインドエキスパンダー。
下記の動画では、ジョーンズ先生がHOVERCRAFTとMINDEXPANDERを比較しながら解説してくれています。

①まずは大きな違いは、サイドカーブ。大きなサイドカーブを持つホバークラフトは大きなターンを描きます。対してマインドエキスパンダーは細かいターンが得意です。
②キャンバープロフィールのホバークラフトは踏み込んだときにしっかりと雪面をグリップしてくれます。対してマインドエキスパンダーはルーズによく動いてくれます。
③そしてかためのフレックスのホバークラフトは、マインドエキスパンダーに比べ硬い雪面や荒れた雪面でもうまくのれます。
④スイッチライディングが得意ではなしホバークラフトに対してマインドエキスパンダーはスイッチもOKです。

13年を経て初めてのフルモデルチェンジ

まずは歴代のホバークラフトを確認します。
2代目以降13シーズンにわたって初代と同じアウトラインを保っています。

これまで何度かアップデートを考えてチームのライダーに意見を募ったところ
『さわるな。変える必要がない!』
と言われていたようです。

参考動画:https://youtu.be/Eg286jxQO2c?si=iNQexHEOZ2jDb3lX&t=1007

歴代ホバークラフト

2シーズン目となる2011−12モデルでは、152cmと160cm、そしてスプリット(156cm)が追加。
2012-13モデルでは、スプリットにも152cmと160cmが投入。
2013−14モデルでは164cmが追加。
2014−15シーズンに、カーボン製のウルトラクラフトが追加(152,156,160cm)

2016−17年モデルにやっと大きな変更が加わります。スプーンノーズ(3Dノーズ)の採用。そして148cmがラインナップに加わりました。しかし、アウトラインやキャンバープロフィールに変更はありません。

#IHeartHovercrafting

素材の変更などのマイナーチェンジを経ながらも、基本的なシェイプやプロフィールが変更されることなく13シーズンにわたって世界中で愛されるド定番モデルとなりました。

HOVERCRFT2.0

そして、2023−24モデルでついに進化した加工技術や新しい素材を織り込んでされたフルモデルチェンジ。
1.0に比べややターンしやすくフレックスもやわらかめフレンドリーな乗り味になりました。

まとめ

大きな浮力、ツリーラン性能、地形や雪質を選ばないという特徴はまさしくバックカントリーに最適。

好みによってソフトフレックスのFELエディションもおすすめです。

全長が短くキックターンをしやすいため、初めてのスプリットボードとしても選択肢に入れてみてはいかがでしょう。

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このhovercraft2.0、2024年12月現在ですでに今季モデルはほぼ完売。
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