ビーコンの選び方 ☆値段で選ぶと大失敗!? 中古もあり!?

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バックカントリーで必携の雪崩ビーコン。初心者の方が初めての一台を選ぶ際には高額なこともあり色々と迷うのでは?
『そもそもビーコンって何?』という初心者の方もぜひこの記事に目を通してみてください。

ビーコンの携帯は必須

ビーコンが必須とはわかっていても、比較的高額で救助の際にしか使わないことから購入をためらう方も多いのでは。
やっぱ板やウェアの方が欲しくなりますよね・・。
しかし、バックカントリーを楽しむならビーコンは絶対に携行しなければなりません。
雪崩ビーコン

ビーコンとは?

そもそも雪崩ビーコンとは?
ごくごく簡単に説明すると、雪崩埋没時の救助活動のために作られたバッテリーで駆動する世界的に規格化された小型の機械。
送信モードでは457kHzの微弱電波を発信し、受信モードでは電波を発信している雪崩ビーコンの位置を特定する。(距離や方角を示す。)
メーカーにより性能差はあるが互換性を持ち、異なるメーカーにより作られたビーコン同士でも送受信の機能が働く。

2つの大きな目的

ビーコンを携帯する目的は大きくふたつ。
『見つけてもらうこと。』*送信モード

『見つけること。』*受信モード

自分が雪崩に遭って埋まった時に見つけてもらう

ビーコンを携帯する目的のひとつは、自分が雪崩で埋まった際に捜索者に居場所を知らせること。

仮に使い方がわからなくてもスイッチを入れて携帯しているだけで雪崩にあった際の自身の生還の可能性を飛躍的に高めます。
逆に、所持をしていなかった場合には、自分の居場所を発見してもらえる可能性が非常に低くなります。

また、日本雪崩ネットワークによると
『家族や友人そして警察や消防、遭難対策協議会といった第三者に不要なリスクを冒させないためにも所持すべき
とのこと。

雪崩に遭った埋没者を見つける

ビーコンのもう一つの目的は雪崩に埋まった人の場所をつきとめること。仲間が雪崩に遭って埋まった時に、ビーコンがなければ埋没場所の確定が困難となり救助ができません。
ただし、素早く捜索するためには、携帯していても使い方を知らないと意味がありません。操作の習得が必要です。

ビーコンサーチ

ビーコンを使うと埋没者を素早く見つけ出せる。

選ぶ際の重要チェックポイント

雪崩ビーコンは、【Mammut】、【bca】、【PIEPS】、【Arva】など世界各国の各メーカーより発売されています。
いくつかの要素ごとに選び方を案内します。

アンテナの方式

ビーコンの購入にあたって、初心者の方は必ずデジタルアンテナ式、あるいはアナログアンテナとデジタルの両方を搭載したモデルを選んでください。
アナログアンテナ式は、使い方の習得にかなりの熟練が必要です。デジタル式の方が初心者には圧倒的にやさしいです。

アンテナの本数

アンテナの本数は出来る限り3本以上を選んでください。
アンテナの本数が1本や2本のモデルでは捜索のしやすさが大きく劣ります。
これから新規で購入するなら3本がスタンダード。

仲間と同じ機種

雪崩ビーコンはメーカーが違っていても、見つけてもらうことも見つけることもできます。
ただ、機種によって性能や操作の方法が異なります。
例えばスマホなら、周りがみんなiPhoneなのに自分だけアンドロイドだと同じアプリが使えなかったり、使い方を教えてもらうことができなかったりしませんか?

ビーコンでの埋没者の捜索にあたっては、ビーコンを所持しているだけではなく使い方を熟知して初めてスムーズな捜索が可能となります。
そういった意味で、使い方を熟知した仲間や先輩やいつも参加するツアー会社のガイドさんと同じ機種を選び、使い方を教えてもらいながら操作方法を習得していくのがおすすめです。
また、捜索時の埋没者を発見した際などにはビーコンのスイッチを切るなど自分以外が操作する可能性もでてきます。同じ機種であれば問題ありません。

国内正規品

上記でも述べたように、ビーコンは使い方を熟知して初めて有効な道具となります。
並行輸入品などは日本語の説明書がついていないことが多いので注意してください。
また、ビーコンはいわば小さなコンピューターであり搭載されているソフトウェアで受信した電波を解析して埋没位置を算出しています。
ソフトウェアのアップデートが必要になった際にスムーズにアップデートができる国内正規品を購入してください。
高額品のビーコンが万が一故障などした場合にも国内正規品であれば、国内で保証対応がうけられます。

選び方【参考】

ビーコンを選ぶ際のその他のチェックポイントです。
ただ、新品を買う方はこれらの項目は個人的にはそこまで気にしなくていいかなーとも思います。
各メーカー最新モデルであれば、これらの項目については必要最低限の性能は備えていると思います。

表示の見やすさ

LED表示の方が、悪天候の時や暗い時にも見やすい。
液晶式でもバックライト付きなら安心。

bca トラッカー3

LED表示なら暗い時でも見やすい。

操作のしやすさ

最近のモデルであればグローブをしたままでも操作しやすいようにデザインされたものが多いが、操作しやすい厚みや大きさ、スイッチ類の操作方法は人によって違うと思うので、実際に触って確認できるとグッド。

携帯のしやすさ

携帯のしやすさに関しては、ホルダー付きならどのメーカーから発売されているモデルも大差ないとも言えるが、薄くて小さいモデルならポケットにいれて携帯することもできる。

中古の古いモデルの購入は要注意!

知人などに古いモデルを譲ってもらえるなんて場合もあるかもしれません。
個人的には上記の重要チェックポイントの条件を満たしていれば中古でも構わないと思います。
ただし、古いモデルは発信する周波数がずれている場合があり要注意です!
中古で購入する場合には、必ずメーカーでチェック済みのもの、あるいは購入してからご自身でメーカーのメンテナンスに出してからご使用するようにしてください。
また、雪崩ビーコンは捜索時(受信モード時)に電波の強さや方向を解析して、CPUにより距離や機器の位置を特定します。
最新のビーコンは解析性能があがっており、古くて性能の低いモデルは位置の特定に時間がかかり正確さで劣る点も認識した上で購入の判断をしてください。

レンタルもあり

『とりあえずいるんだけど先立つモノが・・・。』
『年に何回も使わないし・・・。』
『ガイドツアーに参加するだけだし・・・。』
などの理由であまりお金を出したくない、という方の場合は捜索ができないような古いモデルなどの安物を買うぐらいならレンタルを利用してください。
ガイドツアーに参加する場合には、ガイド会社がレンタルを用意していることがほとんどだと思います。
また当店でもレンタルを行っていますのでご利用ください。

ビーコンレンタル

pieps-freerideスピリットではビーコンのみのレンタルも行っています。
宅急便でご指定の住所へのお届けと返送にも対応いたしております。
仲間にバックカントリーへ誘われた、あるいはビーコンを持っていない仲間をバックカントリーへ連れて行くなどの時にご利用ください。
ガイドツアーに参加する場合には、ガイドさんが使い方を熟知しているガイドカンパニーで用意されているレンタルご利用がおすすめですが、どの機種でもかまわないという場合や、当店でご用意しているものが同機種の場合にはご利用ください。

★お問い合わせもお気軽にどうぞ!

おすすめモデル

当店で販売している、雪崩ビーコンのおすすめモデルをご紹介します。

【MAMMUT】Barryvox

2017年にリニューアルして販売開始された、一般のバックカントリー愛好者の使用には必要十分な機能が搭載された最新モデル。
日本国内で使用率が高く、上位機種のバリボックスSと操作方法はほぼ同じなので操作方法の共有ができます。

【Mammut】Barryvox

2017年にモデルチェンジ。最⼤70mの受信帯域幅

【MAMMUT】Barryvox
定価46,000円 → スピリットプライス
*マムート製品は、オンラインストア会員登録の上ご購入頂くとお値打ちです。

【MAMMUT】Barryvox S

予算が許すなら最初からこれを買っておけばまず間違いなし。バックカントリーガイドさんの使用率もかなり高いです。
初心者にももちろん使いやすく、練習をすることで様々な機能を使って捜索をスムーズにすることができる高機能モデルです。

マムート バリーボックスS

アナログモードも搭載した上位モデル。操作方法を熟知すれば素早く埋没者の発見ができる。

【MAMMUT】Barryvox S
定価59,000円 → スピリットプライス
*マムート製品は、オンラインストア会員登録の上ご購入頂くとお値打ちです。

【bca】トラッカー3

捜索の性能に優れた3本アンテナのモデル。215gと小型軽量です。シンプルですっきりとした携行しやすいデザインです。

ビッグピクチャーモードや、ソフトウェアのアップロードが必要となった時に自分でできる点が大きな特徴です。

参考:【bca】Tracker3 シグナルスープレッション&ビッグピクチャーモードあり。

【bca】TRACKER3
定価44,000円(税抜)→ スピリット価格

【bca】tracker3

【BCA】トラッカー3

ビーコン ワンポイントアドバイス

シーズン終了時には、必ず電池を抜いておこう。
入れっぱなしにしておくと液漏れをして故障してしまうことがあるよ。

これから始めるバックカントリー★道具を揃えよう! #1雪崩レスキューギアの巻